次回キリ番リクエスト30000!! 更新報告:12月15日 朧月の契り 第2章14 日記 を更新。
■■■スポンサーサイト
--/--/-- --スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
■■■Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第16話 Apart
2010/02/25 ThuOnly One Flowers
 荒れ果てた大地。緑は枯れ果て、岩山ぐらいしか辺りには見あたらない寂しさを感じさせる世界。そこにアネモネは立っていた。目的は終え、次へと向かおうとした時だった。一瞬、胸が焦げるような痛みに襲われ、足を止める。


(…何。せっかく気分良かったのに)


 弱者を蹂躙し、自らの糧とし、パパの為に強くなる過程をこなし、上がっていた気分が一気に台無しになった。一体、一瞬感じた胸の痛みは何なのだろうか、と首を傾げた時だ。
 魔力の流れが変わる。感覚的にそれを理解しアネモネは思わず振り向いた。そこに立つのは数日前に顔を合わせたフェイト・T・ハラウオンとティアナ・ランスター。その姿はBJを纏い、既に戦闘態勢に入っている。
 そしてその後ろには…。


「…お前…っ!!」


 その姿を見た瞬間にアネモネは歯を剥き出しにして、沸き上がる憎悪に身を任せ、その姿を睨み付ける。
 自分と良く似た者の、そして決定的に異なるであろう存在を。己の黒衣と相反するかのような白衣のBJを纏うその存在の名を、アネモネは忌々しげに呟いた。


「No.207……ッ!!」
(違う…)


 アネモネの呼称にアネモネが睨み付けた姿が動く。身構えるように、やや眉を歪め、震えた拳を握りしめながらアネモネを見据える。
 彼女と、同一であり、異なる存在である者、すみれはただ、真っ直ぐにアネモネを見つめ、念話で自らの意志を届かせる。


(私はすみれ…。No.207なんかじゃない…ッ!!)


 そのすみれの否定に、アネモネの憎悪の色が増していき、空気が張り詰めていく。
 その間に立ち塞がるようにフェイトとティアナが出てそれぞれのデバイスを構えて。


「アネモネ。君を確保する。抵抗は認めない…大人しく投降…」
「すると思ってる? いちいち…うるさいし…邪魔ァアアアアッッ!!!!」



 フェイトの言葉を遮り、憎悪に身を任せアネモネはアクゼリュスハートを即時起動しすみれを睨み付けながら疾走。その進路を塞ぐようにフェイトがバルディッシュを構え、アネモネと切り結んだ。



Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第16話「激突 -Apart-」




 衝突音。バルディッシュとアクゼリュスが互いを弾き合い、アネモネがその反動から後方へ下がる。その瞬間を狙い、ティアナのクロスミラージュから魔力弾が放たれる。誘導式の魔弾はアネモネへと食らい付こうとするが、アネモネの振り抜いたアクゼリュスによって掻き消される。
 わかっていた事だが、まったく自身の攻撃が意味を成さない事にティアナは大きく舌打ちをしてから。


「すみれ! 下がるわよっ!!」

 ティアナはすみれに呼びかけてから後方へと下がる。ティアナの指示はすみれに接近戦を極力させない為だ。すみれの接近戦はリスクが高すぎる上に、案の定、すみれはアネモネの目標となっている。
 ここでリスクのある戦いは出来ない。すみれもティアナの意図が理解出来たのか、後方へと下がって。


「No.207ッ!!!」
「行かせ、ないっ!!」


 再びの衝突音。すみれへと突撃しようとしたアネモネの進路を塞ぐようにフェイトが立ち塞がり、その進撃を食い止める。
 フェイトを忌々しげにアネモネは睨み、魔力刃を展開させる。濃桃色の魔力刃がバルディッシュを切り裂こうとするも、上手い具合にフェイトが刃を逸らし、膠着状態が続く。
 そこに、距離を取ったすみれがアネモネへと照準を向けた直射弾型の魔力弾を生成していく。
 蛍のような光から次第に形を形成して行き、1っ…2っ…3っ…と次第に数を増やしていく。


(フェイトッ!!)


 すみれの念話の合図と共に、フェイトがアクゼリュスを押し戻し、その速度を生かして後方へと下がる。下がるのと同時に、放たれるすみれの直射弾。


『Divine Lancer』


 解き放たれた直射弾は、アネモネの予測を遙かに上回る速度。アネモネの顔に動揺の色が浮かぶ。が、彼女は即座に反応し、前方に飛ぶように転がり回避。そのまま、地を強く踏みしめ、すみれへと飛翔。


「お前ぇぇええええええっっ!!!」
「っ…!!!」


 すみれは、ランスフォームのハルバードを構え、上段から振り下ろされたアクゼリュスを受け止める。甲高い衝突音が響き、互いに押し合う膠着状態が続く。
 アネモネは明らかな憎悪を以てすみれの身体を切りつけんとアクゼリュスを押し込む。対して、すみれは押されるようにハルバードを持つ手に力を込め、急に力を外した。
 そしてすぐさま半身になるように回転。力の行き場と目標を見失ったアクゼリュスは宙を裂き、アネモネが驚愕の表情を浮かべる。
 半身になったすみれは、そのまま回転蹴りをアネモネの背へと叩き込み、アネモネが地面をワンバウンドしながら体勢を立て直す。
 だが、アネモネが体勢を立て直すのと同時に、金色の魔力で作り上げられた直射弾が設置されていて、アネモネが忌々しげに悪態を吐いた。


「プラズマランサー…ファイアッ!!」


 バルディッシュを振り下ろし、兵の統率者の如くフェイトが命じる。フェイトの命を受け、アネモネと倒さんと放たれた金色の槍。アネモネはそれにオートガードでプロテクションを展開する事によって辛うじて防ぐ事に成功する。
 そこに、正面からすみれが突っ込んでくる。それをバリアブーストで吹き飛ばそうとした瞬間に、そのすみれの姿が掻き消える。


「ッ!? 幻影ッ!?」


 そう、それはティアナの産み出した幻影だ。その間にすみれはスフィアを設置を完了させており、再度、アネモネへと直射弾を解き放った。


『Divine Lancer』
「くっ…そぉっ!!!」


 それをプロテクションの強度を上げて防ごうとするも、異様に直射弾が硬く、防ぐ事が叶わずバリアブーストで散らす事によって辛うじて防ぐ事に成功。
 爆風で吹き飛びながら、地面に無理矢理足を付け、その衝撃を殺そうとした矢先、フェイトが背後から迫る。バルディッシュはハーケンフォームへと姿を変え、金色の魔力刃を光らせながらアネモネの背後を切り裂こうとする。


「貰ったっ!!」


 当たる。フェイトはそう確信した。だが、その確信はまさかで裏切られる事となる。
 フェイトに気づいたアネモネは地から足を離し、宙で一回転するようにバルディッシュを回避。まるで曲芸師のようだ。回避されるとは予測していなかたフェイトが目を見開く。


「チョロチョロ…ッ!」
「あぅっ!?」


 宙に浮きながら、アネモネはフェイトへと手を伸ばし、彼女のツインテールの一方を掴み、力を込める。髪を引っ張られる痛みにフェイトは顔を歪め、何とか逃れようとするもアネモネの力が強すぎる為に抜け出せず…。


「ウザイッ!!!」


 そのまま強引の髪を引っ張られ、地面へと叩き付けられた。髪を無理矢理引っ張られた痛みと、地面に叩き付けられた衝撃でフェイトの視界が揺らぐ。
 不味い、と思った瞬間に顎に強烈な一撃が来た。それが駄目押しとなり、フェイトの意識が白に染まりかける。
 フェイトの意識を刈り取ろうとしたのはアネモネの容赦の無い蹴りだ。アネモネの容赦ない蹴りがフェイトの顎に直撃し、フェイトが力を失ったまま吹き飛び地を転がる。
 更にアネモネはトドメと言わんばかりに誘導弾を1つ、生成し、フェイト目掛けてがて放った。
 だがその放たれた誘導弾を追うように、地面を滑りながら走ったすみれが直射弾で迎撃し、フェイトを守るように立ち塞がる。フェイトはダメージが酷いのか、地面に手を突いた所で体勢を崩して。


(フェイト!?)
「…うっ…ぁ…」


 すみれの念話にもフェイトは答えない。否、答えられない。余程のダメージだったのだろう。それにすみれは顔を歪める。


「フェイトさんっ!!」


 フェイトが倒れた事によって幻影で姿を消していたティアナも幻影を解除して姿を現し、フェイトに駆け寄り、フェイトの安否を確認している。
 アネモネが一歩踏み出す。それをすみれが2人を守るように前に出ようとして…。


「…っ……っ!?」


 すみれの胸に掻きむしられるような痛みが走り、すみれが思わず体勢を崩しかける。息が荒くなり、熱がそこを中心に広がっていき自らを侵そうとしていく。
 思わず胸を握りつぶすように押さえ、瞳を硬く閉じてその痛みと熱に堪えるようにして。


「すみれッ!?」


 ティアナの声が遠く聞こえる。だが、それにすみれは構ってはいられなかった。
 この感覚には覚えがある。これはアネモネの感情の流動だ。それが繋がりから自分へと流れ込んで来ている。
 身を焼くような……憎悪の焔。


「…遠き地にて…闇に沈め…」


 アネモネの眼前に魔導書型のデバイスが静かにページを捲りながら浮遊する。ページの捲る音が止まり、そこに記された魔法を解放せんと起動音を低く響かせる。まるで、獣の唸り声のようにも聞こえるそれは人の恐怖を煽る。


「これって…マズイッ!?」


 ティアナがその魔法の正体に気づいた時には、既に遅い。
 アネモネの集束のスキルによってかき集められた魔力が、本来の充填時間を短縮し、詠唱完了とほぼ同時にその魔法は発動された。


「ディアボリック・エミッションッ!!!」


 そして、闇が広がった。
スポンサーサイト
トラックバック(0)+ +コメント(0)
Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第16話 Bpart ≪ BACK ≪ HOME ≫ NEXT ≫ Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第15話 Bpart

管理者にだけ表示を許可する
HOME
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
ブログ内検索
リンク
カテゴリー
最近のコメント

 
 
 
 
 
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。