次回キリ番リクエスト30000!! 更新報告:12月15日 朧月の契り 第2章14 日記 を更新。
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■■■Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第13話 Apart
2010/02/25 ThuOnly One Flowers
 晴天の空がある。晴天の空の下にはミッドチルダの首都、クラナガンがある。
 クラナガンの一画に存在している病院。病院の中にある1つの病室。そこから空を見上げながら溜息を吐いた。


「…あー、病院食、食い飽きたわ」
「はやてちゃん…だからって愚痴を言いに来ないで欲しいなの」


 溜息を吐きながら愚痴を零すのは数日前、この病院に搬送された八神はやてその人だ。そのはやての愚痴に対して呆れたように返答を返すのは彼女と付き合いの長い友人、高町なのはだ。
 二人は現在同じ病院に入院している。故にこうして顔を合わす事は少なくは無い。なのはは結構な重傷なので、はやてが遊びに来るという形になるのだが


「…フェイトちゃん、最初の方は来てくれたけど最近来てくれへんなぁ」
「うん…。きっと忙しいんだよ。「あの子」の相手で」
「…せやな」


 彼女等の話題は、もう一人の親友と言うべき女性の話だ。
 フェイト・T・ハラウオン。数日前まで良く見舞いに来てくれていたのだが最近はその足も縁遠い。その理由を二人は思い出して、やや重たげな溜息を吐き出した。


「…戦う為に産み出された子の実力って奴か…」
「悲しい事だけど、ね…」


 そこでなのははフェイトから教えられた「彼女」の話を思い出した。やや気まずげに伝えられた情報を聞いた時は、何の冗談かと思った程だ。


「測定時の所持魔力容量…SS+…」
「現時点での暫定ランクが空戦AA。…直、デバイス未所持、発展途上中の為、今となってはこれが合ってるのかもわからんがな…」




Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第13話「Get Set -Apart-」





 次元世界の1つ。そこに存在している演習場。そこは局員達の教導に使用されいる演習場だが、今、この演習場を使用しているのは教導の為ではない。
 光が走る。それは金色の光で形成された槍だ。それは魔力によって形成された光の槍。何本も放たれる金色の槍が狙う先に立つのは一人の少女だ。
 栗色の長髪に白のバリアジャケットを纏い、時空管理局局員に一般支給される杖型デバイスを構えた少女。少女は地を蹴る。バックステップを踏み金色の槍をかわしていく。


「ターンッ!!」


 だがその金色の槍は、その金色の槍を放った者の号令によってその軌道を変える。軌道修正用の円環状の魔法陣が展開されて、槍を包み込む。円環に包まれ、槍は軌道を修正し再加速。
 それを見た少女は、デバイスを振るい、展開するのは白桃色の魔力光を放つ同種の槍だ。


『Divine Lancer』


 ディバインランサー、と。デバイスが発動を告げる。同時に狙いを定め、金色の槍を迎撃する為に少女は意識を集中させ、角度、速度を考慮し、測定を終了。
 彼女の意志を汲み取りデバイスが魔法を解き放つ。射出される白桃色の槍。それは金色の槍とぶつかり合い、消滅。
 それに息を吐く間も無く、少女はデバイスを握り直して、周囲を睨み付ける。ふと彼女の耳が空気を裂く音を捕らえた。その音に従い、デバイスを振るう。同時に衝突音が響き渡る。
 少女の振るうデバイスと斬り合あったのは、漆黒の斧だ。その漆黒の斧を持つのは黒いバリアジャケットに白いマントを纏った、金髪の女性。切り結ぶ事、数秒。その間を置いて、互いに打ち払うようにして距離を取り合う。
 金髪の女性が斧を振りかぶる。それと同時に、斧の顎が開き、そこから金色の魔力で形成された魔力刃が展開される。それを見た少女もまた、己のデバイスに魔力を固めて、刃を形成していく。


『Haken Slash』
『Divine Saber』


 互いのデバイスに展開される魔力によって形成された刃。金髪の女性のデバイスは鎌となり、少女のデバイスは槍と化す。
 金髪の女性は高速機動からの接近。そして上段からの振り下ろしで少女を狙い、それに少女は打ち払うかのように槍を振るう。
 一撃、弾く。二撃、避ける。反撃の一撃、避ける。反撃の二撃、打ち払う。三撃目、互いにぶつかり合い、魔力刃がぶつかり合い火花を散らす。
 だが、そこで少女が気づく。自らのデバイスから異様な音が聞こえるのを。それを見て少女は魔力刃の展開を止める。それを見た女性もまた魔力刃を消してデバイスを下げた。
 同時に、ボンッ、と言う音を立て、少女の持っていたデバイスの排熱ダクト部分が飛び出て、黒煙を上げた。そのデバイスの様に気まずそうな顔を浮かべる少女とどこか呆れたような顔を浮かべる金髪の女性。
 そして空中に突如、モニターが展開され、そこには残念そうな顔をした眼鏡をかけた女性が映る。あちゃー、とでも言いたげな顔をしたその女性は気まずげな声を2人へとかける。


『…また壊れちゃったか』
「…仕様がないよ。すみれの魔力に一般デバイスだったら付いてこないのはもうわかった事だから」


 済まなそうな顔をしてデバイスを撫でて瞳を閉じる少女、すみれの頭を撫でながら金髪の女性、フェイトは空中モニターに映った女性、シャーリーにそう告げる。それに同意するかのようにシャーリーも頷いて。


『でも、今回のでデータはほとんど取り終わりましたよ。後はパーツを発注して専用デバイスを組み上げますね』
「うん。お願いね、シャーリー」
『任せてください!』


 楽しげな様子で親指を立てながら告げるシャーリー。そして空中モニターが消える。それにフェイトは小さくは溜息を零してからすみれの方に顔を向けて。


「すみれ、戻ろう。待機状態に戻せる?」


 フェイトの問いかけにすみれは小さく頷いてからデバイスを待機状態へと戻した。損傷が出ているのか、待機状態に戻ったデバイスには罅が入っていた。それを物悲しげに撫でてから首にかけ直すすみれ。
 その様子を見ながらフェイトは彼女とこうして模擬戦をするようになる前の経緯を思い出していた。





 + + + + +





 事の起こりは数日前の事だ。ヴィヴィオの検査が終わり、なのはの元に預けた所で、みれとティアナが共にやって来たのだ。それからまた例の広場に来ると、自身もアネモネの逮捕に協力したい、とのすみれの申し出が待っていたのだ。
 フェイトは驚いてから、当然の如く反論した。すみれが戦う必要は無い、と。すみれが戦場に出れば、すみれを嫌悪していると情報があるアネモネがどのように行動に出るか予測が付くからだ。
 だがそれでもすみれは強情に首を縦には振らなかった。もう悲しいのは嫌だ、と、何も出来ないもの嫌だ、と。そしてアネモネを止めたいのだと。あれは、道を違えた自分だと。だから止めたいのだと彼女は頑なに訴え続けた。
 それにフェイトは分からないでもないと思った。だが、それでもフェイトは簡単には首を縦には振れなかった。それでもすみれの頑なまでの願いの前と、それから中立を保っていたティアナの援護から、渋々とすみれの協力を許可する形となったのだった。
 その際のティアナの援護は、現状、フェイト以外にアネモネと対抗出来る魔導師が少ない事が理由としてあげられた。
 なのは、はやてが倒れ、ヴォルケンリッターが戦線離脱というこの状況は、非常に不味い。管理局に存在する高ランク魔導師というのは管理局の全体においてもその数は少なく余程の脅威でなければ協力を得る事も難しい。
 その点、すみれの能力は少々思う所もあるが高いと言える。アネモネを勝るとは言い難いが、フェイトと協力する事によってアネモネを圧倒する事は可能であろう。
 実際、アネモネと対峙したフェイトはアネモネの強さを測り、危機感を抱いていたのは事実なのだ。最後は結局それでフェイトが折れる事になってしまったのだ。


 さて、そうなればすみれのデバイスが必要だと言う話になり、まずは彼女の能力を測定してみた所、測定を担当したシャーリーが引きつった顔を浮かべたのはまだ、新しい記憶だ。
 測定した保有魔力容量がSS+を示したのだ。これはフェイトも越え、更に資料を見つけた時点でのアネモネをも凌駕しているという馬鹿げた数値を叩き出したのだ。
 デバイスを持たない時点での空戦ランクAAを暫定だが認定される程だ。正直、その馬鹿げたスペックにシャーリーを含め、ティアナも唖然としていた。
 もしすみれに声がしかと存在していれば、彼女が「アネモネ」になっていたかもしれないと思うと、正直、戦慄をせざるを得なかった。


 さて、それ故にすみれのデバイスは特注の専用デバイスが必要になったのだ。
 一般のデバイスは、模擬戦からもわかる通り、彼女の過剰魔力が要因となり、オーバーヒートを起こしてしまうのだ。
 これにはすみれの魔力資質が絡んでいる。彼女はなのはと同じく「集束技術」に関しては目を見張る物がある。コレ故に、常に彼女は常人よりも多くの魔力を魔法の形成の際に注入してしまうのだ。これによってオーバーヒート現象が多発してしまう主な原因となってしまっている。
 集束に関しては、一般デバイスの性能を凌駕する程の能力を持つのだが…彼女は「放射」に関しての技術は驚く事にさして高くは無かった。
 対して彼女には「固定化」の素質があった。集束から固定、つまり、魔力刃や、射撃弾の方面に素養があったのだ。それは、何の巡り合わせか、なのはというよりはフェイトの素質に近かった。
 それが幸いと働いたのか、模擬戦を繰り広げる内にすみれの戦術は、射撃で一定の距離を取りつつ可能ならば撃墜。不可能ならば牽制、強力な魔力刃系統の魔法で撃墜する、となった訳だ。
 そのスタイルならばアネモネと対峙した際でも、自らが前に出ればとりあえずはアネモネを抑え付けておけるし、すみれの援護があればアネモネを逮捕出来るかもしれない、とフェイトは内心、安堵に胸を撫で下ろすのであった。
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