次回キリ番リクエスト30000!! 更新報告:12月15日 朧月の契り 第2章14 日記 を更新。
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■■■Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第5話 Bpart
2010/02/10 WedOnly One Flowers
Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来=  第5話「暗転 -Bpart-」



「スバルッ!! 良い!? 今説明する時間も、質問に答える時間も無いのっ!! 今から転送ポートの方に向かってッ!! 今から言う病院から最寄りの転送ポート!!」
『びょ、病院!? 何で!?』
「応える暇は無いのっ! そこで「なのは」さんに似た子が来るかもしれないのっ! もし追いつけるならこっちで捕まえるけど、最悪飛行魔法を使われるかもしれないっ!! だからスバルの方で確認したら捕まえて! 先に転送ポートに着かれたら、その子は恐らく転送ポートを使って転送する筈! その転送した先にスバルも向かって!! もしかしたらなのはさんがいるかもしれない!!」
『い、色々聞きたいけど、わ、わかった!』
「今から病院の名前言うわね! しっかり聞いてなさい!」


 口早にスバルに伝えるだけ伝えながら、同意に、念話の魔法を行使して、特定の人物へと念話を行った。本来、病院内でのこういった魔法の使用は原則禁止なのだが、今は非常事態だ。
 念話を向けた先は、この病院にいる上司の女性へと。


《フェイトさんッ!!》
《ティ、ティアナ? 病院内での念話は…》
《わかってます!! でも非常事態です!! まずヴィヴィオが誘拐されました!!》
《ッ!? ヴィヴィオがッ!?》


 突然の念話にフェイトは戸惑ったようにティアナの行動を咎めようとしたが、ティアナの報告を聞いて驚愕の声をティアナに返してくる。ティアナは病院の入り口に向かいながらフェイトへと状況を伝える。


《それでなのはさんが犯人から呼び出されて一人で向かいました! 後、それから保護したあの子が逃げ出しました!》
《あの子が!?》
《これは推測ですけど、なのはさんの所に向かったのかもしれません! なのはさんを呼び出したのが例のジーク・インプレッサの「No.208」のクローンの可能性があります!! もしも、馬鹿みたいな話ですけど…もし全部繋がってたら…彼女達が繋がってるのだとしたら…だからあの子が飛び出したという可能性もあります!!》


 ティアナの推測は、理論も何も無いただの妄想にも近い。
 だが、あり得ない話では無いのだ。人間同士ではないが、精神リンクという使い魔と主の間に形成される精神がリンクするという事もある。
 そして、彼女等はある意味、「双子」よりも近しい存在の筈だ。それによって、繋がりが産まれてもおかしくない。それがもし、本当にそうなのだとしたら全ての辻褄が合うのだ。


《わかった!!私もすぐ行く!! 車の方に行ってッ!!》
《了解ッ!!》


 フェイトの返答にティアナが了解の意を返し、念話を切る。そして、まだ繋げていた通信用デバイスで繋げているスバルに声を掛ける。


「スバル! 私とフェイトさんもすぐに転送ポートに行く! アンタ今どこ!?」
『今、なのはさんの家から出てすぐだよ!! 多分、ティアナ達より早く着くっ!!』
「わかったッ!! また後でッ!!」


 そして、スバルの返答を待たずにティアナは通信用のデバイスの通話を切る。それを手早くポケットにしまい、フェイトの車に置いてある駐車場へと向かう。
 そして、ふと、彼女は見た。病院の窓から身を乗りだし、そのまま跳躍するフェイトの姿を。
 フェイトはそのまま急速落下して行き、着地の瞬間にフローターフィールドを発動。彼女の魔力光と同色である金色の魔法陣が地面に展開され、フェイトの落下の衝撃を殺し、そのまま着地。
 思わず、呆然としていたティアナより先に車に乗り込むフェイト、乗り込むその瞬間に、ティアナの姿を見つけて。


「乗ってッ!!」
「…貴方も大概無茶しますねっ!!」
「非常事態だよっ!!」


 ティアナの呆れたような物言いに、フェイトは無駄話はいらない、と言わんばかりに車へと乗り込む。ティアナも助手席の方へと乗り込み、ティアナがドアを閉めるより早く、フェイトが車を出す。同時に、ティアナもドアを閉め、すぐさま、シートベルトを付ける。


「あの子は!?」
「わかりませんっ! すいません、ただ、身体能力はかなり高そうです! 最悪、飛行魔法を使われたら…」
「車じゃ、追いつけないかも…ね。障害物に衝突したりしなければ良いけど…それになのはも心配だ…」


 ハンドルを、かなりの力を込めて握るフェイトの表情には、明らかに焦りの色がある。
 ただでさえ追い詰められている筈なのに、こんな事態まで重なるなんて、とティアナは唇を噛み締めた。
 今の自分に出来る事。それはただ、フェイトの負担を軽くしてやるのが自分の仕事だ。それが執務官補佐である自分の仕事なのだから。




 + + + + +




 そこは、暗い部屋の中であった。最初にそれを認識し、高町ヴィヴィオはここがどこなのか、確認しようとした。そこは、明らかに知らない場所だ。では、自分はどうしてここにいるのか、と疑問を抱いた時だった。
 視線の先に、光が見える。それは、空中に浮かぶディスプレイだ。そこに映っているのは、魔導師と魔導師による戦闘場面であった。その画面を見つめる1つの影があった。
 その影は、ヴィヴィオが目覚めたのに気づいたのか、モニターに向けていた視線をヴィヴィオの方へと向けてた。
 ディスプレイの逆光で、不気味に照らされる男。その容姿も、あまり近づきたくない根暗な印象を与える物だったので、ヴィヴィオは、恐怖に息が引きつった。そして、後ろに後ずさりをしようとして、自らの四肢が拘束されているのに気づいた。


「お目覚めかな? 高町ヴィヴィオちゃん」
「ひっ…な、なに、ここ…誰…」
「私はジーク・インプレッサという。悪いが君を拘束させて貰っている男だよ。安心したまえ全部終われば君は自由になる」


 恐怖に怯えるヴィヴィオに、興味を無くしたようにジークと名乗った男は再びディスプレイの方へと視線を向けた。それに吊られて、ヴィヴィオもモニターの方の方に視線が行き、そこに、自分の母の姿を見た。


「なのはママッ!?」


 何で戦っているのか、と疑問を思ったヴィヴィオが食い入るように視線をモニターに向ける。なのはがアクセルシューターを操作し、彼女を襲う大型のシューターと思わしき魔法に対応している。だが、なのはのアクセルシューターは、大型シューターを単独では止められず、数発のアクセルシューターを犠牲にして、そのシューターと相殺している。
 それに、ヴィヴィオは驚愕を覚える。彼女はなのはの強さをよくわかっている。そして、彼女の誘導弾の性能も学んだ事もある。それを何発を犠牲にしなければ相殺が出来ないシューターを操っている者がいる。
 それが、1発や2発ならまだわかる。だが、それが10発以上も飛び交い、その全てがなのはに牙を剥くようにして飛び交っているのだ。


「どうかね? これを見て」
「…っ」
「君のママの相手にしている人は、強いとは思わないかね? それは、当然だ。何故ならね。彼女が相手にしているのは、君と同じ子だからだ」
「…え?」


 そして、ディスプレイに、なのはを襲うもう一人の魔導師の姿が映された。黒のバリアジャケットを翻しながら、銀槍を振るいながらなのはに大型のシューターを放ちながら接近しようと翼を広げる少女。
 その少女の顔つきに、ヴィヴィオは目を見開く。そこにいたのは「なのは」と良く似た少女だったのだから。
 君と同じ子、というワードから、ヴィヴィオが連想したのは、1つの可能性。


「…なのはママの…クローン…?」
「その通り。私の作った最高傑作だよ」
「…っ」


 男の「最高傑作」という一言に、ヴィヴィオの表情に明らかな嫌悪の色が混じる。クローンを、人間としてではなく、ただの物として見ているようなその言い方に、かつてのトラウマが蘇る。
 揺りかごの鍵として、兵器扱いされ、そして操られるままになのはと戦ったあの光景が脳裏に映し出され、苦痛に顔を歪める。


「あぁ…。やはりアネモネ。君がそうなのかもしれない…君が私の憧れを満たしてくれる…。さぁ! 見せてくれアネモネッ!! 私に!! 君が完璧な存在だと言う事を!! オリジナルを越えるという結果を私に示してくれ!! 誰にも負けぬ不敗の存在と信じさせてくれ!!」


 笑う。笑う。男は笑う。ただ、愉快と男は笑う。その笑う様に、ヴィヴィオは嫌悪と恐怖が満ちた表情を浮かべた。ただ、ここでモニターを眺める事しか出来ない自分が憎くて、ただ、唇を噛み締める。


「…なのはママ…っ」


 ただ、モニターの先に苦痛の表情を浮かべる母の姿に、ヴィヴィオは不安を覚えながら、見つめる事しか出来なかった。





 + + + + +





 行かなければならない。

 その思いに急かされて、その少女はただ、進んでいた。


 行かなければならない。

 道中。それを咎めようとする声や人がいたが、全てをかわしながら先へと進んでいた。


 行かなければならない。

 彼女が学んだ技術が彼女を捕らえる事を許さない。捌き、払い、受け流し。


 行かなければならない。

 ただ熱に浮かされるるようなその思考に踊らされながらも、彼女はただ盲目的に先へと突き進む。


「止まれッ!!」
「市街地での飛行魔法の使用は禁止だっ!! 止まりなさいッ!!」
「犯罪行為だぞっ!! おとなしく魔法を解除して…」


 うるさい。行かなければならない。邪魔をするな。

 掌に圧縮した魔力を解放し炸裂。広がる閃光で目を潰し、轟音によって耳を潰す。
 自然とそうする事が手にとるようにわかる。それは「父」が私に与えてくれた力。
 耳と目を押さえ、苦しむ人達の姿には心が痛むが、それでも、少女は止まれない。


 行かなければならない。その為の道をただ進む。


 その道を知っているのか、なんで行かなければならないのか、その全てが疑問だ。
 だが、それでも、止まれないから走る。ただ、向かうべき場所へ。

 その少女の眼前に何かが見えた。それは転送ポートへの入り口と…。
 そこに立ちふさがる青髪の鉢巻きを巻き、白のバリアジャケットを纏った少女―スバル・ナカジマ―の姿だった…。
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