次回キリ番リクエスト30000!! 更新報告:12月15日 朧月の契り 第2章14 日記 を更新。
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■■■Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来= 第3話 Apart
2010/02/10 WedOnly One Flowers
 フェイトという名前の金色の女の人の手は温かかった。温かくて、とても落ち着く。
 そのまま、また、ウトウトと私は夢の中へと落ちていく。いっぱい聞きたい事があったのに、知りたい事があったのに。
 でも、声が出ないから、それは難しいかな…。どうして、声出ないのかな…。



Only One Flowers =選び取ったそれぞれの未来=  第3話「血塗れの月下 -Apart-」



 エリオへと飛びかかった少女は、自らに構えた槍型デバイス「アクゼリュスハート」の槍部分に、濃桃色の刃を展開する。ミッド式の魔法である、魔力刃のタイプの魔法。槍を包み込むように、その刃は形成された。


「アクゼリュスッ!!」
『Curse Edge』


 上段から大振りで振り下ろされる槍を、エリオはストラーダで受ける。ストラーダの刃部分と、少女の魔力刃がぶつかり合い、互いの槍を持つ手に衝撃を走らせる。
 撃ち合いは、勢いの付いた少女に軍配が上がる。体勢を崩しかけ、エリオがよろめく。
 そこに追撃をかけようと少女が槍を捻るように回し、エリオのストラーダをすり抜けるようにして貫こうとする。
 だが、少女は空中に浮いている。対して、エリオは地に足を付いている。地面を踏みしめるその力が、エリオの体勢を強引に引き戻し、槍の貫く先にいたエリオは転がるように槍を回避する。
 そのまま、目標を失った槍はエリオを抜け、エリオと少女が一瞬交錯する。互いに身体を回すように、槍を振るう。再びの衝撃音。だが、今度は体勢を立て直したエリオに軍配が上がり、そのまま少女はエリオのストラーダに押し切られるように後方へとはじき飛ばされる。
 少女ははじき飛ばされた衝撃で一瞬、体勢を崩すが、空中で身体を捻り回転。そのまま、自分の身体が向かっていた木に足をつけ、まず衝撃を殺す。木の肌が軋む音を上げる。

 一呼吸の間が開けられる。互いに息を吐き出し、接近。エリオは地を蹴り。少女は木を蹴り、地に足を付け直し、槍をぶつけ合う。
 一撃、上段からのぶつかり合い。二撃、下から掬い上げるようにぶつかり合い、互いの槍が打ち上げられる。だが、そこで体勢に崩れが出たエリオは、少女の更なる接近を許す。


「くっ!?」
「フラッシュインパクトッ!!」


 体勢を崩したエリオの腹に、少女の拳が決まる。同時に少女の魔法が発動する。少女の手に込められた圧縮魔力が解放され、閃光と共に炸裂。エリオの腹へと衝撃を叩き込む。
 エリオはそれを後ろ飛びで回避する事でダメージを軽減しようとしたのか、宙に浮いた。
 だが、それは失策だった。


「が、はぁっ!?」


 まるで、車が衝突してきたような衝撃がエリオの身体に放たれる。宙に浮いていたエリオの身体は、面白いように空高くへと打ち上げられていく。衝撃によって内蔵を痛めたのか、エリオの口から赤い鮮血が零れる。
 予想外の威力。あれだけの短時間でどれだけの魔力を圧縮したのか。エリオは驚愕に思考が停止しかける。


「ヴィシェス」


 そんなエリオに狙いをつける少女。その槍の穂先には濃桃色の魔力光が収束し、同じ色の環状型魔法陣が展開されている。砲撃用の狙撃補正の為の環状魔法陣だ。そして、狙いを定め、エリオへのロックオンを完了。


「バスターッ!!」


 放たれたのは、高町なのはの「ディバインバスター」に劣らぬ程の砲撃魔法。それは一直線にエリオへと向かって飛んでいき、直撃。
 だが、直撃と思われた砲撃はエリオは、エリオを掻っ攫うように滑空したフリードによって回避された。あらぬ方向へと飛んでいく砲撃魔法に、少女は舌打ちをする。
 一方、エリオはフリードの首にしがみつく形で、なんとか体勢を立て直した。


「ゲホッ…くっ…なんて威力…だ」


 明らかに、高町なのはを彷彿する砲撃魔法を見せられ、エリオに敗北の色が濃厚になってくる。相手のランクは、確定的に相手の方が上だ。
 エリオとて、魔導師のランクの常識は知っている。下位のランクの者は、どう足掻こうが、その圧倒的な力の前に平伏す事しか出来ないと。
 だが、それでも退くわけにはいかなかった。彼女は犯罪者だ。犯罪者ならば捕らえなければならない。それが時空管理局局員としての勤めであり、何より、これ以上彼女に理不尽に命を殺されるのは御免だ。


(それに…認められるわけが無いだろう…っ!)


 そして…高町なのはのクローンだと彼女は言った。ならば、その力を使って犯罪を働くなど、エリオにとっては認められる物ではない。自らに、戦う術を教えてくれた一人で、大事な人に数えられる女性なのだから。


「行くぞっ!ストラーダッ!!」
『Ya!』


 長期戦はエリオに勝機は無い。そして、あるとするならば、油断している今しかない。
 相手は自分を舐めている。それは先ほどの態度から理解している。傲慢にして不遜。だからこそ、そこに付け入る。
 ストラーダが変形し、第2形態「デューゼンフォルム」へと姿を変える。ストラーダに付けられたブースターが増設される。これによってエリオは限定的ではあるが、空戦を可能にする。
 相手は高町なのはのクローン。今こそ、空を飛んでいないが、恐らく空戦魔導師である事は想定しておくべきだ。一撃で決める為には、外す事は許されない。故に、第1形態の「スピーアフォルム」ではなく、この「デューゼンフォルム」を選択したのだ。


「ウォォォオオオッッッ!!!!」


 咆哮。相手への恐怖を退け、己を振るい立たせる為の腹の底からの咆哮を上げ、エリオはフリードの背より飛び立ち、少女へと向かっていく。少女はこちらに向かって接近してくるエリオに対し、好戦的な笑みを浮かべて。


「スマッシュシューターッ!!」


 アクゼリュスハートを振るうと、濃桃色の光弾が1つ、2つ、3つ…計10個の光弾が発生する。それは「アクセルシューター」と同系統の魔法。だが、明らかにアクセルシューターと違うのは、そのサイズだ。
 アクセルシューターが掌に収まるサイズだとするならば、人の頭ぐらいありそうなその光弾は、不規則な機動を描きながらエリオへと接近していく。
 だが、エリオは止まるわけにはいかない。ただ、愚直なまでに彼女へと接近しようとする。
 そんなエリオを撃墜しようと、シューターが彼を狙う。そして、彼の騎士甲冑をシューターがかすると、エリオの騎士甲冑に込められた魔力がゴッソリと持って行かれた。


(な…っ!?こんなのがシューター!?)


 サイズがデカイだけじゃないようだ。それに比例して込められた魔力。つまり、1つ1つが脅威である。一撃も食らうわけにはいかなかった。だから、エリオは更にストラーダを握る力を込め、加速する。
 一撃で倒す。それだけで胸に秘め、シューターの嵐を抜ける。そして、遂に彼は少女へと肉薄し、槍が届く距離に到達する。


「カードリッジロードォッ!!」
『Explosion!!』


 エリオの叫びに反応し、ストラーダがカードリッジを排出。カードリッジに込められた圧縮魔力が解放され、エリオに更なる力を与える。
 同時に、ストラーダの形態が「デューゼンフォルム」から、第3の形態「ウンヴェッターフォルム」へと変化する。これは、エリオの資質「魔力電気変換資質」を最大限に運用する為のフォルム。
 選択する技は、現時点で最大の威力を出せるある1つの技。変換した魔力を高密度にストラーダに付与し、ストラーダが帯電した刃を帯びる。
 

「紫電一閃!!!!」


 一瞬、少女の驚きの色に染まり、エリオのストラーダは彼女の肩口から脇にかけて切り裂こうとして―――呆気無く、止められた。


「…え?」


 呆けたような、そんな声がエリオから零れた。紫電一閃の効力はまだ生きている。なのに、何故、止められている?
 答えは、簡単だった。ストラーダに対抗するように、魔力刃を形成した彼女のデバイスが彼女を切り裂く寸前で止めていたのだ。その魔力刃は紫電一閃とぶつかり合い、火花と散らし、押されている。が、ただ、押されているだけだ。砕くまでには至れない。
 それに、エリオは自分の勝機が潰えたのを感じた。己の今、放てる最強の技はたった今、防がれてしまったのだから。


「…驚いたよ。そんな技法もあるんだねぇ…」


 面白い物を見た。そう言わんばかりに少女は嗤う。エリオは、それを呆然と見る事しか出来ない。紫電一閃の効力が消え、ストラーダから紫電の刃が消滅する。
 同時に、圧力を失った少女の槍がエリオのストラーダを弾く。されるがままに、エリオが体勢を崩し、がら空きとなった体勢に少女は槍を突きつけた。


「今度、参考にしてみるよ。それじゃ…おやすみ」
『Vicious Buster』


 その穂先に集中した魔力のスフィアを、笑顔と共に少女はエリオに叩き付けた。衝撃。そのあまりの威力に肺の息を全て吐き出すエリオ。そのまま、エリオは空中へと撃ち上げられる。
 撃ち上げられる、という奇妙な浮遊感をその身に感じながら空を舞うエリオ。彼が、最後に見たのは遠い夜空…。


「エリオ君ッ!!!」


 そして、その夜空に、白銀の飛竜に跨りこちらに手を伸ばしてくる同僚の少女の姿であった。それを最後に、エリオの意識は闇へと落ちていった。
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