次回キリ番リクエスト30000!! 更新報告:12月15日 朧月の契り 第2章14 日記 を更新。
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■■■朧月の契り 第1章 04
2010/10/26 Tue朧月の契り
 ――この世界からマナが失われて、大分時が流れた。その原因は何だったのか、最早定かではない。
 ただ、今残る事実として、世界からマナが失われた事によって魔術の衰退が発生した。
 そして魔術師のほとんどはその姿を消し、新たな電子上の世界でのハッカーという変革へと至った。


 今考えれば、おかしなものだとは思わないか?


 あまりにも都合が良い。あまりにも統合性の取れている。ただ衰退し、消滅するだけではなかった。環境に適合した、というのならばそれもまたありなのだろう。
 だが疑念が残る。何故、相容れぬ科学との共和を選んだのか。それはまるで、何かにし向けられたように。そうして彼らは月を目指した。ありとあらゆる願望を叶える聖杯を得る為に。
 その戦いは何度も繰り返された。そしてその果てに最後の聖杯戦争に決着が着いた。勝者は封印を望み、聖杯戦争は終わった。―――そう、終わったのだ。
 最早、それには意味がない。既に聖杯戦争の目的は果たされたのだ。誰の思惑でもない、ただ掌の上で転がされるように彼らはただ踊るのみ…。


 そうして、終焉が訪れる。同時にそれは再来であり、同時にそれは目覚めだ。全てが終わるとき、また同じくして全ては新生する―――。





 * * *





 イメージにするならば、それは乾いた大地に垂らされた一滴の水。
 乾いた大地は貪欲なまでにその水をその身に取り込もうと染みを広げていく。
 また、一滴。ぽたり、ぽたりと落ちていく滴は次第に大地を潤していく。
 それはまるで涙。その涙は、慈しみの涙か。それとも哀れみの涙か。
 どちらでも良い、と言わんばかりに大地は涙を吸い尽くす。涙の意味なぞ、大地には関係ない。
 ただ欠けたものを取り戻すという修正の為に。ただ、貪欲に吸い尽くすのみ。
 それを他人事のように見ていた。しかし、これは自分の事なのだ。自分が起こした結果なのだ。
 それはあくまでイメージ。だがこのイメージを言葉として伝えるならばこういった表現となる。
 乾いた大地が潤いを取り戻していく。注がれていた涙はいつしか一本の線をつくっていた。それは水流。大地に注ぎ込まれる水。乾いた大地に注ぎ込まれるそれは―――。


 ―――暗転。


 電源が落ちるように意識が途切れた次の瞬間、戻った意識はイメージした空間はそこには無い。
 そこは地がない。まるで水の中に漂うような感覚。ふわり、ふわりと浮いているような心地よくも、奇妙な感覚。
 そこに私はいた。いつの間にか、というわけではない。/そう、元より、「私」は、この心は、体は、魂はここにあったのだから。
 そして、奏は出会った。/そして、「奏」は再会した。
 そこに居たのは赤き背中。一人佇むその背中はあまりにも寂しく、空しく、壮絶な何かを物語っている。
 初めて見る背中…?/幾度もなく見てきた背中だ。
 私は…。/知っている。
 そう。/彼は、私にとっての特別だ。
 そうだ。だからこそ―――私はここにいる。


「――完全に、繋がったか。…遂に、ここに来てしまった」


 彼が、振り向いた。
 その表情は―――憐憫。愚者を哀れみるような瞳。それが映しているのは間違いなく自分。
 あぁ、今なら鮮明に思い出せる。彼と歩んだ戦いの記憶を。迷い、悩み、苦しみ、だがそれでも支え、共に戦い、共に歩んできた彼と築き上げた記憶を。
 今、ようやく私は「私」と一つとなりて、私へと至った。誤差もなく、ブレもなく、それは直線上の繋がりを得てようやく私と「私」が繋がった。その道筋を私は遂に得た。
 過去が未来へと追いつき、未来は過去への繋がりによって今までを取り戻す。故に、理解が出来る。何故自分がこの世界にいるのか。それを、理解した。


「…おめでとう、と言うべきかな? マスター、…いや、衛宮 奏」
「…アーチャー」


 聖杯戦争において相棒であった彼を呼ぶ。いや、今は「弓兵」の名は彼には相応しくないだろうか。あれは彼の「再現」の形であり「彼」にあるのは間違いがないが、それはあくまで「呼び水」を元に媒体にした「彼」とは違う「彼」だ。
 故に、彼が本当の彼。この時代に「在らざる英雄」。故にこの空間で許された彼の存在理由はただ一つの「概念存在」。そう、彼こそが―――。


「君は無事、ムーンセル、いや、世界のお使いを果たしたようだ」
「…うん、みたいだね。私もようやく「繋がった」から全部理解出来るけどね…。――エミヤ」


 エミヤ、と。彼をその名で呼んだ時、彼は寂しげに、苦しそうに、切なそうに目を細めた。そう、その名こそが彼の真の名。この世界とは「違う」世界。平行世界と呼ばれる隣り合わせの世界において「正義の味方」として生き抜いた正義の体現者。
 「正義の味方」という理想を信じ、その果てに自らの理想を世界によって裏切られた世界の掃除屋。起きてしまった災害を消し去る守護者。9を救う為に、1を切り捨てる事を繰り返し、全てを救うという誓いを自ら裏切り続けた愚者。


「…聖杯の「末端」と化した君ならば、当然、私の事を知るのも当然、か。ふん、ならば自分自身の存在理由も理解していよう」
「うん、知ってる」
「――ならば、誇ると良い。君はこの世界に失われていた神秘の再来をもたらすだろう。君は既にムーンセルの一部だ。君がこの世界に痕跡を残す程にムーンセルと地球の繋がりは濃さを増していく。情報だけでなく、その存在さえも刻み込んで行く。幾多も繰り返された聖杯戦争によって積み上げられた屍と、君という明確な契約者がこの世界に現れた事によってな。そうして世界は再生される。かつて神秘が有り得た時代にな」


 神秘の再興、それが奏が「奏」と、ムーンセルと繋がった理由だ。
 そもそも、「奏」は本来消滅するはずの存在だった。その存在は現実には存在しない模倣されたもの。だがそれが自我を得て、聖杯戦争に勝利した。勝者となった彼女は不正なデータとして消去される。それが定めだった。
 だが、彼女にはムーンセル、いや、世界からある使命が課せられた。それが地球とムーンセルのリンクを繋ぐ事だった。地上に残っていた「自分」と接続し、明確な「自我」を得る代わりに彼女はムーンセルとの契約を結んだ。
 そう、仕組まれていた。そう、これこそ予定調和。予め、全てが決まっていた事だった。失われていた神秘を再現する為の末端にして生贄。それこそが奏という存在の理由。
 全ては、決まっているのだ。昔も、今も、そしてこれからも、きっと、自分の辿るだろう道は全て答えが出されている。


「…そうだ、君の末路は、君自身が選んだ。――そうだ、君は選んだ」
「選んだよ。…だから、貴方は私の邪魔をしてた。私の繋がりが少しでも遅れるように、と」
「…そうだ。しかしそれも徒労に過ぎない。…そして君は君の願いの為に―――凜を殺した」


 殺した。
 そう、だ。自分が殺したんだ。凜を。望んだ訳じゃない。だが、結果的にそうなったのだ。そしてそれを自分は受け入れたんだ。―――凜の死を。


「君の運命は予め決まっている。…いつからだろうな、それは私にもわからない。だが、君が選んだ道は―――下らないぞ」
「……エミヤ」
「…君もその名を持つ。何の因果かな…。――だから君に問いたい。何故だ?」





 ―――何故、正義の味方という道を望んだ?





 * * *





 記憶が蘇った今ならわかる。私が「彼」に対してどのような思いを抱いていたのか、明確にわかる。彼は私にとっての起源。始まりにして、その全てであり、そして終わりである。
 私は所詮、空だ。自らという者を、「自我」を決定的に持っていなかった。しかし、その自我の発露の発端は無意味になりたくない、という理由だった。
 自我はなくとも知識はあり、芽生えかけた自我は知識にそって無意味になる事を恐れた。ただ生まれ、消えゆく。何もわからないまま消えていくのは理不尽だと思った。折角生まれたのに何もなせないまま消えるのは嫌だった。
 更に、この魂に刻みつけられた記憶。衛宮 奏は地獄より生まれた。だからこそ、無意味な死を刻みつけてきた。それを許すな、と、無意味である事だけは絶対にするな、と。それが空である自分をここまで連れてきた。無意味にだけはなりたくない、したくない、と。


 ――だから、憧れた。


 その在り方は美しいと思った。誰かを助ける事。無意味な死よりの救済。希望の明日への道を作り出す者。それは、あぁ、なんて心惹かれる姿なのだろう。ただ誰かを助ける。それはなんて素晴らしい生き方なんだろう、と。
 だが彼は言った。正義の味方は自分の味方した者しか救えない。それはただの便利屋で、やっている事は結局は犯罪なのだ、と。都合の良い救世主、必要が無くなれば厄介者でしかない。そんな存在だ、と。


「その結果を知りながらも、何故君は正義の味方を望む? 万人を救える正義など存在しない。多くの人命を救いたい? ならばその分だけ少数を切り捨てるのか。逆に少数を救いたいならば、世界すらも滅ぼすのか? 救いたいと、それを理由に戦えば切り捨てた責任は君に来る。正義の味方は都合の良い掃除屋で便利屋だ。そんなものに―――価値など無い」


 断言された。それはその理想を追って、折れた彼だからこそ、響く。
 わかっている。誰かを救う、と言うことは同時に誰かを救わないという事だ。万人を救う正義などありはしない。多種多様な人がいて、それだけ十人十色の考え方がある。選べば、何かを選べない。それは必然。
 それを知らぬ君ではないだろう、と彼は問う。
 聖杯戦争において君はそれを知っただろう、と彼は問う。
 それは愚かで、価値などありはしない。彼は言う。それは正しく真実なのかもしれない。正義の味方は所詮、都合の良い舞台装置にしかならない。所詮は夢想であるからこそ許される存在。


「…なのに、何故? 君は、正義の味方を目指すと決めた?」
「……誰かを見捨てて、殺す事しか出来なかった。そんな私が誰かを救う事を夢見る事がそんなにおかしい事かな?」
「救う、など、そんなの救おうとして救えるものではない。救ったとしてもそれは偽善の押し売りだ。誰もが喜ばない」
「…知ってる」
「…なら、何故?」
「――でも、間違いじゃないでしょ?」
「―――」


 あぁ、確かに貴方の言うことは正しい。正義の味方など、所詮は夢物語。誰もが幸福になるなどあり得ない。正義の味方が守れるのは味方をしたものだ。―――それの、何が悪い?


「凜は、笑ってくれたよ。彼女を助けてから、最初はぶつかったね。でも、彼女は最後に幸せだって言ってくれたよ。あぁ、最初は間違ったのかも、って思った。だけど、彼女は笑ったよ。笑ってくれたよ。それで、良いんじゃないの? 私は、凜に笑って貰えればそれで良かった。それで良いんだ。それだけで、良いじゃないか。誰かに笑って欲しい、その為に誰かを助けようとして良いじゃないか」
「そんなの、正義の味方など目指さなくても出来る!!」
「でも、正義の味方ならその可能性をもっと広げる事が出来る」
「その為に切り捨てるものを増やす!! そのたびに君は恨まれるぞ!! どうして救ってくれなかった、と!!」
「それでも、構わない」
「ッ、何故ッ!?」
「それが美しいと思った。それだけで、理由は十分だ。それがどうしようもなく幸せに移った。誰かを助けようとする事にただ憧れた。その為に全てを尽くした貴方を誇らしいと思った。そうだ、私は、貴方のようになりたい」
「オレのような役立たずにどんな価値がある!!」
「それは、私が決める事だよ、貴方が決める事じゃない」


 そうだ。
 誰がどんなに無価値だって言っても構わない。どれだけ世界にとって間違いだったとしても―――信じたものが、信ずるべきだと思うなら何を迷う事がある?


「正義の味方は、私にとっての救いだった。憧れそのものだ。その絶望も何もかもひっくるめて…―――貴方に、憧れたんだ、私は」
「……何故…」
「辛い、苦しい、間違ってる。ただの便利屋で掃除屋。確かに価値なんて無いのかもしれない。けれど―――絶対、それが無価値なんて言わせない。それで救われた人は絶対に居た筈だ。生きていれば、可能性は消えないんだから」
「苦しむ可能性の方が大きい事もある!!」
「水掛け論だよ。未来の事なんて誰もわかりはしない。貴方が決める事でも、私が決める事でもない。そうだ、私の決める事は私だけのものだ。だから――エミヤでも、私の邪魔はさせない」


 そう、だって。


「貴方に救われた私が無価値なんて、私を救ってくれた貴方が無価値なんて、そんなの、認められないでしょう? 貴方は私を助けてくれた。私に未来をくれた。なら――私は貴方に感謝し、憧れ、その在り方を尊ぶよ。だから、その道を真似ていく。私もそんな風になりたいから」
「―――、……っ…」
「エミヤ…私はね…私は―――きっと、貴方を愛してる」


 だから、私の中の貴方の価値は私のものだ。誰にも譲らない。誰にも負けない。誰にも否定させない。否定されようとも、肯定し続ける。それが私の中の真実なのだ、と、絶対に譲らない。譲りなどしてたまるものか。


「誰かが価値を作らなくても、私が作ってみせる。貴方の歩んだ正義の味方への道は――絶対に、無価値なんかじゃない」


 だから、ごめんね。


「ありがとう。エミヤ。私に出会ってくれて。貴方に出会えたから、私は迷わずに進んでいける。そして、ごめんね。貴方が私に望んだ価値は、きっと、それも私の幸せの形の一つだったと思う。けれど――その幸せは、選べないよ。嬉しいけど、けど、私が選んだ幸せが欲しい」


 きっと。
 私は彼に最も近づけない人なんだろう、と自分で思う。
 決して触れる事の出来ない鏡合わせの、そう、そんな感じ。
 私たちは決して、相容れない。どこまでも同じで、でも、だからこそ、どこまでも食い違う。


「大丈夫。同じにならないよ。だって、私は貴方を知っている。だから、絶対に。私は私なりの「正義の味方」になってみせる。そうしたら――」


 ――いつか、私も「エミヤ」になれるでしょ?


「……それが、君の望みか。正義の味方は手段にしか、道にしか過ぎない。君にとっての理想は―――」


 彼が、背を向ける。何かを呟きながら、自らに言い聞かせるように。それは彼だって知っている筈だ。だけど知っているだけで、こうして、わかり合えない。わからないだろうに、私の気持ちは貴方には届かない。


「…愚かだな、君は。本当に、愚かだ」


 ほら見ろ。やっぱりそう言うと思った。だから――。


「…良いだろう。見届けてやろう、衛宮 奏。その叶う筈もない理想を追って見せるが良い。だが断言してやる。――君はいつか理想に溺れるぞ」
「もう、とっくに遅いよ」


 理想に溺れてる。そこから逃れられないという意味ならば、私はもう泥沼だ。抜け出す事なんて出来やしない。する気もない。落ちるならばどこまでも落ちて行こう。それがいつか…。


「貴方に届くなら、地獄の底にまで落ちても構わない」


 間違っていないと、貴方に届けられるのならば、貴方に証明する事が出来たのならば、この生涯には意味がある。どれだけ無意味な生涯でも、届くのならば意味はある。だからこそ、これから歩む生涯は…――ただその理想を追う為だけに使おう、と。
 それは、永遠の誓い。衛宮 奏は誓う。この生涯はただひたすら「エミヤ」の為に使うのだ、と。
 ふと、世界が緩やかに閉じていく気配を感じる。夢のようなまどろみ、そう、この時間の終わり。彼との別れ。私は彼から目を逸らさない。彼は、私に目など向けていない。背を向けて、ただ仰ぐように上を見上げて。


「――馬鹿だな、君は」


 最後に聞こえた声は、力の抜いた、呆れたような、それでいて泣きそうな声だったのは、果たして私の勘違いであったのだろうか? 落ち行く意識の中、奏はただ、それを思っていた。




 * * *





 ―I am the bone of my sword/体は剣で出来ている


 それが彼を構成するもの。彼の属性にして、何よりも彼の在り方を表したもの。


 ―Steel is my body, and fire is my blood./血潮は鉄で 心は硝子


 故に、その血潮も心も剣の如く、研ぎ澄まされていたもので出来ていたのだろう。


 ―I have created over a thousand blades./幾たびの戦場を越えて不敗


 彼は理想の為にどこまでも駆け抜けた。そしてそこでいつだって負けは無い。


 ―Unknown to Death./ただ一度も敗走はなく

 ―Nor known to Life./ただ一度の理解もされない


 だけど、だからこそ理解はされない。ただ一度の敗走はなく、ただ理想の為だけに準じた彼の姿を。


 ―Have withstood pain to create many weapons./彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う。


 だからいつだって彼は一人だ。その丘には誰もいない。ただ、それでも満足だったのだろう。


 ―Yet, those hands will never hold anything./故に、生涯に意味はなく。


 だけど、結局彼はそれを後悔したのならば―――あぁ、確かにその生涯に意味はない。


 ―So as I pray, unlimited blade works./その体は、きっと剣で出来ていた


 剣は折れた。彼の剣とは理想の体現。それこそが彼の全てであり、力の源だった。それが折れたとき、彼は自らが何であったのかさえ忘れてしまったのだろうか?
 ―――そんな筈が無い。ならば、その彼に救われた筈の自分がこうも憧れている筈がない。
 その理想は折れない。ただ今はその刃が錆び付いただけだ。剥き出しの刃は何にも守護されず、ただ朽ち行くのみならば。もう、その剣が朽ち行くのみならば―――その朽ちた剣は私が貰っていこう。この胸にある憧れの為に。


 そう、元より、この空ろなる身には、模倣する事しか出来ない。ならば――真似るならば、美しいと思ったものになりたいから。そしてそこから作っていこう。私の、未来の為に。




 
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