次回キリ番リクエスト30000!! 更新報告:12月15日 朧月の契り 第2章14 日記 を更新。
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■■■創魔の疾風 =A girl creates the world= 10
2010/02/10 Wed創魔の疾風
「よし、今後の方針も固めた所で…実際問題何から始めれば良いんやろうなー…」


 はやては顎に手を当てながら考える。ここにいる、という選択肢はまず無い。シグナム達のしたい事を見つける為には、この変わり映えない生活を続けていては駄目だ。
 やっぱり人里の方に降りなければいけないかなー、と思いながら悩むはやてに。


「だったら、他の次元世界に行けば良いんじゃないですか?」
「は?」


 他の次元世界?とはやてはシャマルを見て呆けた声を挙げる。他の次元世界。そのワードからはやての脳内に構築されていくのは…。


「…異世界?」





++++++





「ここともお別れかー」


 はやては森に作った自分の小屋を整理しながらそう呟いた。シャマルの提案から、はやては二の句も告げさせずに了承、OK、GOGO!! の返答で返した。その速さに皆の視線が軽く引いていたのは、あまりにも興奮し過ぎた所為であろう、とはやては思っていた。
 そんなこんなで、はやては小屋の整理を終えた。壊してしまおうかとも思ったが、なんとなく残しておく事にした。必要な物だけを残して、そのままにしておく。
 いつか誰かが迷い込んだら使って貰えるかもしれないし、1年程とはいえ、お世話になった場所だ。出来れば、思い出として取っておきたい。残るかどうかは未知数だが。


「はやてちゃーん」
「うん?シャマルー?今行くでー」


 少し離れた方向より、シャマルの呼ぶ声が聞こえる。それにはやては返事を返して小屋に背を向けて歩き出す。その歩き出した途中で、一度だけ振り返って、小さく頭を下げた。
 それからはやては駆け出す。その小さな胸に、大きすぎる程の期待と夢を孕んで。


「準備は良いですか?」
「勿論!!」


 ニカッ、とはやては満面の笑みを浮かべて返す。そして、はやてと、それに従いし騎士達は転送の光に照らされながら、「地球」より旅立って行った。
 その光景を見守るのは、ただ、木々達のみ。残されたのは…一人の少女が生活した後だけ…。





+++++





 とある次元世界の1つ。そこに、三角形の、その先端に円をつけたような魔法陣が展開される。それは、転送魔法と呼ばれる術式の物だ。
 転移が終わり、転移されてきたはやてが最初に目にしたのは、大きな木だった。だが、今まで慣れ親しんだ木ではない。それを確認してから、はやては辺りを見渡した。そこには木が立ち並び、森が続いていた。どこまで続いているのだろうか、とはやては好奇心に駆り立てられた。


「はやてちゃん?」
「おい?お前、何して」
「主?」
「ちょ、何をっ!?」


 ふと、はやてを見たヴォルケンリッターの面々は思わず驚愕の反応を見せた。はやては、思いっきりしゃがみ込んで、更に魔力を足に込めているではないか。何をしようとしているのかは、既に明確である。


(魔力装填完了。「自己領域」より検索、該当。解凍開始。術式の正常起動を確認。脚部に魔力集中。「強化」開始)


 既に、はやての術式は起動している。思わず、シグナムが手を伸ばすが既に時遅し。
 ドンッ、と地を蹴る。僅かに地を揺るがしながら、はやては上へ、上へと飛んで行った。
 身体強化による脚部の強化。それによってはやては木々を飛び越えて行った。
 はやての視界に広がったのは、一面の森。だが、森はどこまでも続いていく。確かにはやてがいた所は自然は多かった。だが、ここまで広いか、と言われたらYESとは言えない。思わず、はやてはその光景に見惚れた。


「…わぁ…」


 そんな声を空中で漏らした。既にその身体は重力に引かれ、墜ちそうになっている。それでも、はやてはその光景を見続けている。そして、ふと、気づいた。
 それは、自分の背後の方より飛んで来る何か。それは、はやての上をすり抜けて飛んで行く。その巨躯な身体には鱗がひしめき、力強く羽ばたく翼。獰猛な牙と鋭い爪。まさに、ファンタジーでしか拝めない生物が、そこに居た。


「ドラゴンやーーっ!!!」


 歓喜と驚愕の混じった声。まさか、生きている内にこんな地球では拝めないだろう生物をこんな間近で見る事が出来たのだ。もう、嬉しくて仕様がないはやてであった。
 だが、その嬉しい声は次の瞬間…。


「食われるーーーっっ!!?」


 悲鳴に変わった。ドラゴンが大きな口を開けてこちらに迫ってくる。あかん、迫力在りすぎや。はやては思わず焦る。なにせ、こっちは現在重力落下に身を任せている最中。明らかに空を自由に飛び回れるドラゴンから逃げられるとは思えない。
 心境的には、絶対絶命、の四文字がテカテカと赤文字で光っている。どうする、どうする?とはやての思考は回り続ける。


(くそぅっ、ドラゴンってトカゲよな? トカゲみたいな物や。元の起源は確かワームっていう足の無い竜やったよな? なのに空なんぞ飛びおって!)


 先ほどの感動はどこへ行ったのか。今では、その背に力強く羽ばたくその翼が憎らしいと思え………ん? まて……翼?


「それやッ!!!」


 声を挙げてはやてはすぐさま、思考を構築し出す。はやての頭の中では現在、超高速と言えるスピードで「術式」が組み上げられていく。


(思考構築)


 イメージする。更に、深く潜り込む感覚。己の内側へ、内側へ、内側へ。最奥の闇へとその意識を沈めていく。
 イメージ。想定完了。
 次に必要な素材を検索。該当件数確認、全情報記憶。完了。
 自己領域内の自分を認識。そこで今、自己領域内の自分が凄まじい速度で「六芒星」の魔法陣を描きながら術式を構築しているイメージ。必要な情報が記載された文字が闇の中で踊る。


(構築、開始)


 イメージとして引っ張り出すのは、眼前に「情報」として存在する「竜の翼」。
 動きを見きる。集中した意識が動きをスローにさえ見せてくれるような錯覚すら抱く程、細かく、観察していく。


(想定式、構築完了)


 はやての脳内で術式が完成される。目を見開き、身体に魔力を込める。イメージは完璧。想定された術式に狂いは無い。確信する。行ける。この魔法は発動する。
 はやての背に六芒星を描いた魔法陣が展開される。それははやての背に溶けるように消えて行き、そして、はやての背より、「竜の翼」が開いた。


「飛、べぇっ!!!」


 はやての意志に応じて、竜の翼が羽ばたく。空を飛ぶ生物の翼の構造の本など読んだ事もあるし、何より、目の前で「実物」を見せられたのだ。故に、飛べない道理があるのか?いや、無い。
 飛べる。確信を持って羽ばたかせる。そしてはやては空を舞った。
 その眼下を、自らを喰らおうと口を閉じた竜が通り過ぎていく。喰われていたかもしれない、という恐怖心に身が震えたが、心は歓喜に震えている。


「うわっ!? ホンマドラゴンやっ!? しかも私飛んでるわっ!! ハハハッ!! アハハハッ!!」


 無邪気にはやては笑う。きっと、この状況で笑っていられる彼女の神経はきっと図太いのだろう。周りから見れば狂っていると取られてもおかしく無い程、はやては笑っている。
 だが、はやての笑いはまたも…。


「た、助けてーーっっ!!」


 悲鳴に変わる。後ろをドラゴンが追いかけてくるのだ。はやてはとりあえず全速力で逃げる。翼がバサバサと急がしく動き回る。だが、その逃走劇もすぐに終わりを迎えるのであった。


「この、馬鹿がぁっ!!」


 その追いかけっこを阻止したのは、はやてがデザインした騎士甲冑を纏ったヴィータであった。彼女は自らの相棒であるデバイス「グラーフアイゼン」を振りかぶり、ドラゴンの頭を強打した。その衝撃に、竜は目を回し、動きが止まる。


「レヴァンテインッ!!」
『Explosion!』
「紫電一閃!!」


 その間にシグナムがレヴァンテインよりカードリッジをロード。その刀身に炎を纏わせる。それは、シグナムが得意としている魔法。「紫電一閃」。
 業火を纏ったその一撃は、竜の体躯を真っ二つへと切り裂いた。竜がそのまま、地へと落ちていき、大地を振るわせる音が響いた。


「…グロッ」


 思わずはやてが口元を抑えて呟いた。その背ではその場に留まる為に翼がせわしなく動いている。そして、ギロッ、と睨み付けてくるヴィータとシグナムにはやては思わず、その場で気をつけ、をしてしまう。気づけば、背後にはシャマルとザフィーラまでいる。
 四面楚歌ってこういう状況言うんかなー? とはやては、引きつった笑みを浮かべて。


「主っ!!」
「テメェ何やってんだよっ!?」
「危ないじゃないですか急に飛び出すなんて!?」
「自重してくださいっ!!」


「す、すんませんでしたーっ!!」


 ヴォルケンリッター達の説教を受けながら、縮こまるはやての姿がそこにあったとか無いとか……。
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